No.1(人類の出現) :
「1万年前の地球環境の大変化による人類史の画期とはどういうものか?」
人類は氷河期には、当時生息していた寒系大型獣であるマンモスなどを狩って生
活していたが、地球の温暖化で少なくなったマンモスにかわって生息し始めた暖
系小型獣のシカ・イノシシを狩るために弓矢などを発達させたり、それに伴って鏃
(やじり)や針などに用いた骨角器・細石器を発達させ、より効率的に蛋白質を得
るために農耕・牧畜を開始し、定住生活を送るようになっていった。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
温暖化という地球環境の大変化が、農耕・牧畜の開始が深く関わっていることを
知ることにより、地球史的なスケールで世界史を学ぶ意欲を高めている。
思考・判断:
環境の変化が道具や技術を発達させたことについて、「必要は発明の母」という
因果関係から考察している。
資料活用の技能・表現:
人類にとっての蛋白源が大型寒系獣から小型暖系獣に変化したことにより、弓矢
などの道具が発明されたことを、マンモス狩りの図や骨角器や細石器の写真資料
を用いて説明できるようになる。
知識・理解:
農耕・牧畜という人類が自然に対して積極的に働きかけるという意味での文明史の
始まり(食料生産革命)が、約1万年前の温暖化を背景としていることを見い出して
いる。